電波塔

21世紀型スノッブを目指すよ!

ゆとり世代の文書作成法

現代人の大半はそうだと思うが、私は Word を憎んでいる。しかし私はゆとり世代なので、何もかもを TeX で書くことに支障を感じないほどのハードコアでもない。入力支援があったところで \begin{itemize} ... みたいなものを入力したくないし、もっと言えば見たくもない。ではどうしようということに悩むのだが、Markdown で書いて、人に提出する時だけ Pandoc + XeLaTeX で綺麗な pdf を出力する(docx も出せる)のが良いのではないかと最近考えている。
Markdown は良い。平文テキストに毛が生えた程度だからそのままでも見やすいし、検索もしやすい。正規表現で一斉置換だってかけれる、何ならバージョン管理ツールを使えば編集のログを取って diff で追っていけるんじゃないか……そんな長期に渡って管理するものを Markdown で書いたことはないし書くべきかもわからないが。ただ、重要なことは Word を触らなくてすむということだ。Word は機能が多すぎるし、何だか不審な挙動を見せることが多く、ゆとり世代にはとても使いこなせない。
それに、What You See Is What You Get な文書作成ソフトというのはおしなべて、ad hoc な書式設定の連発によってレイアウトの一貫性を破壊することが容易だ。分別がある良い大人ならそういうことはしないのかもしれないが、ゆとり世代というのはそういうことをやってしまいがちなのである。
Pandoc は何ていうかヤバい。この多種多様なマークアップ文書フォーマットをコマンドラインで相互に変換してくれるというソフトについて適切に表現する語彙がゆとり世代にはない。
XeLaTeX はフォントさえ対応していれば Unicode 文字を出力してくれるし、そのフォントについてもシステムにインストールされているものを参照してくれる。21世紀に入って15年も経ったのに TeX文字コード周りなんかで苦労したいと思わないゆとり世代に打って付けだ。
私はエディタとして Sublime Text を使っている。Emacs キーバインドを習得する根性が無いゆとり世代でも使えるからだ。これに Pandoc のプラグインを入れておけば、ちょいちょいとショートカットキーを叩くだけで、TeXスタイルシートに従った、少なくともレイアウトに関してはしっかりした pdf の文書が出来る。体裁だけでも何とか綺麗にしておけば、或いは内容の薄さをある程度誤魔化せるのではないか? ……などと希望を抱くのも、ゆとり世代ゆえである。